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京都・滋賀の食材、海外で販路拡大 和食ブーム追い風

海外向けの販売が伸びている鳴海屋のぶぶあられ。メキシコ料理のタコスやハワイ料理、デザートなどにトッピングとして使われている(京都市右京区・同社)
海外向けの販売が伸びている鳴海屋のぶぶあられ。メキシコ料理のタコスやハワイ料理、デザートなどにトッピングとして使われている(京都市右京区・同社)

 世界的な和食ブームに伴い、海外で日本食材の需要が高まっている。和食の材料としてだけでなく、現地の料理やデザートの素材に使われるなど、アレンジの幅も拡大。賞味期限や、国ごとに異なる規制、為替変動など、クリアすべきハードルも依然として多いが、京都、滋賀の事業者が販路を広げる取り組みを進めている。

 大正12(1923)年に創業した米菓製造販売の鳴海屋(京都市右京区)は、一粒2ミリ程度の「ぶぶあられ」の輸出量が急増している。10年前から米国の飲食店向けに販売しているが、昨年9月にパッケージなどを改善し、賞味期限を従来の4カ月から8カ月に延ばしたところ、売れ行きが一気に拡大した。現在の月別売り上げは前年に比べて倍以上で、生産量の8割が海外向けの月もあるという。

 現地では、丸いチーズの周りに衣としてまぶしたり、タコスにトッピングしたりと多彩な使われ方をしている。グルテン(小麦たんぱく)を含まない健康食材としても人気という。料理人の要望に応じ、日本にはない黄色や青色の製品を開発するなど、柔軟に対応していることも好評を得ている。

 同社の鳴海悠太取締役は「今後は現地の家庭でも使ってもらえるよう普及させるほか、アイスクリームにトッピングするなどの意外な使われ方を日本に逆輸入し、ヒットさせたい」と戦略を練る。

 製茶業の京和あずま(和束町)は、昨年から香港の大手製菓メーカーとの取引が始まり、抹茶の輸出量が一昨年に比べて10倍近くに跳ね上がった。主にケーキなどに使われており、生産量の3分の1を輸出に振り向けている。

 昨年の日本茶の輸出額は国内全体で約115億円となり、1989年以降で過去最高を更新した。京和あずまのように、食材として使われる抹茶の輸出が伸びているとみられる。残留農薬などの検査コストは大きな負担だが、同社の東テル子取締役は「将来的には生産量の半分以上を輸出していきたい」と意気込む。

 米どころの滋賀県では、JA全農しがが、すし米に適しているとされる「日本晴」を輸出向けに生産している。昨年は100トンを生産し、主にロシアに輸出した。2018年度には、コシヒカリと合わせて計300トンの輸出目標を掲げる。

 為替の影響で国産米は価格が変動しやすい上、輸出向けの生産には大豆などの転作作物と違って補助制度もない。生産拡大には課題が多いが、JA全農しが米穀課の澤裕史課長は「本当の和食は日本産のコメで食べてもらいたい。販路を広げるためにも輸出米を増やしていきたい」と話している。

【 2017年07月15日 21時40分 】

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