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99歳女性手術、大動脈弁の治療成功 滋賀医大病院、国内最高齢

カテーテルを使った生体弁の留置術を説明する山本講師(大津市・滋賀医科大付属病院)
カテーテルを使った生体弁の留置術を説明する山本講師(大津市・滋賀医科大付属病院)

 滋賀医科大付属病院(大津市)は13日、大動脈弁狭窄(きょうさく)症を患う長浜市の99歳女性が、同症の新しい治療法である「経カテーテル大動脈弁留置術」(TAVI)を受け、治療に成功したと発表した。脚の付け根から入れたカテーテルで生体弁を心臓まで運び、全身に血液を送り出す機能を回復させた。胸にメスを入れる外科手術より格段に回復が早く、同病院によると、国内最高齢の成功例。担当医師は「新しい治療の選択肢が増えたことを知ってほしい」としている。

 同症は心臓の大動脈弁が加齢で硬くなることで開きにくくなり、十分な量の血液が全身に送り出せなくなる病気。心臓内に強い負荷がかかり、突然死に至る可能性もある。女性は昨年12月に同病院に転院したが、人工心肺を使って負担の大きい開胸手術が難しい一方、99歳ながら普段から畑仕事をするなど活動的だったため、医療チームで検討した結果、体への負担が少ないTAVIを選択した。

 治療は12月26日に実施。右脚の付け根から、牛の心膜からつくった生体弁を先端部に付けたバルーン(風船)カテーテルを挿入して心臓まで到達させ、バルーンを大動脈弁の内側で広げて生体弁を留め置いた。大動脈が極度に蛇行し、カテーテルを通す過程で血管が破れる心配もあったが、約2時間40分で治療を終えた。女性は翌日から食事ができ、2日後からリハビリを開始。2月13日に自宅に戻った。

 カテーテルを挿入した循環器内科の山本孝講師は、高齢だったが患者本人も家族も治療に前向きだった背景を説明し、「どんな患者さんにもTAVIが最善でないが、高齢というだけで治療を諦める必要はない」と話す。

【 2017年03月13日 22時30分 】

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