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赤煉瓦ジャズ祭

 きょうは「ジャズの日」。JAZZのJAをJANUARY(1月)、ZZを22(日)に見立てて、東京のライブハウス関係者らが2000年に定めた▼7年前に惜しまれつつ幕を閉じた「舞鶴赤煉瓦(れんが)ジャズ祭」が思い出される。舞鶴市の赤れんが倉庫を会場に地元の人たちが20年間続けた。ピアニストの山下洋輔さんらが出演し、最多の年は約2500人もの観客を集めた▼ジャズ祭の目的の一つは赤れんが倉庫の魅力を多くの人に知らせることだった。「当時の倉庫はひどい状態で、市民には見向きもされない存在だった」。初回から運営に携わった元市職員の馬場英男さん(71)は振り返る▼馬場さんらは、まちづくりを考える中で市内に残る赤れんが建物の価値を知り、調査を開始。マップの作製やシンポジウムの開催などで市民を巻き込んで機運を盛り上げてきた▼舞鶴は赤れんがのまちで知られるようになった。昨年12月、馬場さんが理事長を務める団体と市が近代建築保存の先導役を果たしたとして日本イコモス賞を受けた。まちの遺産を掘り起こし光を当てる大切さを教えられる▼大がかりなイベントはなくなったが、赤れんが倉庫では、愛好家が定期的にライブを続けている。落ち着きある空間で聴く音楽。赤れんがにはジャズがよく似合う。

[京都新聞 2017年01月22日掲載]

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