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インデックス

(391)楽しくはじける「言葉の絵」

作品

・やきいもは赤ちゃんみたいむねにだく
京都市・錦林小3年 深田 斐央(いお)

・ボタン雪金魚みたいに口開ける
舞鶴市・明倫小4年 坂根そのか

・ぼたん雪バットをふって当てにいく
城陽市・久世小2年 上杉 優斗

ねんてん先生

ねんてん先生の575

 3カ月に1回、その期間のことにすぐれた句を優秀賞として再びのせています。今回は1月から3月の間の作品から3句を選びました。どの句もようすや場面が目にうかびます。むつかしい言い方になりますが、情景がイメージとして、すなわち「言葉の絵」として表現されています。

 感じたこと、思ったこと、見たこと、したことなどを、575の言葉の絵にする。それが俳句の基本というか、俳句らしい表現法です。

 深田さん。やきいもがほかほかしてうまそう。しかも大きい。最後に「むねにだく」と言ったところ、そこがとてもいいです。この表現が言葉の絵をとても具体的にしたから。

 坂根さん。まっ白いボタン雪がふわふわ舞う中を、赤い金魚がいくつも泳いでいる感じ。赤い金魚はボタン雪を食べようとする子どもたちの口です。

 上杉さんのぼたん雪の句も「バットをふって当てにいく」という表現が楽しい言葉の絵を作っています。坂根さんの句が女の子とぼたん雪の絵としたら、上杉さんの作は、男の子とぼたん雪の絵ですね。

 次回の4月からは新しい年度になります。一つ進級したみなさんが、どんな言葉の絵を見せてくれるか、とても楽しみです。芽をふく木々やぱっと咲く桜のように、みなさんの575の言葉が楽しくはじけることを期待します。
(俳人、京都教育大・佛教大名誉教授 坪内稔典)

 

小学生の俳句を募っています。作品3点までと、住所、氏名、学校名、学年、電話番号を明記し〒604-8577 京都新聞文化報道部「ねんてん先生の575」係。メールは575haiku@mb.kyoto-np.co.jp

【2017年03月26日掲載】