京都新聞TOP > 経済特集アーカイブ > この人に聞く
インデックス

日本写真印刷 鈴木順也氏

自動車、医療に注力
鈴木順也氏
すずき・じゅんや 慶応大大学院博士課程修了。1990年、第一勧業銀行入行。98年、日本写真印刷入社。専務、副社長などを経て2007年から現職。15年、京都経済同友会代表幹事就任。京都市出身。52歳。

 日本写真印刷が、創業記念日の10月6日をもって社名を「NISSHA(ニッシャ)」に変更する。1929年に興した印刷業がルーツだが、今ではIT機器から医療機器まで幅広い事業を国内外で展開する企業になったためだ。鈴木順也社長は、高い加工技術を生かし、売上高2千億円超を目指す決意を語った。

 -社名変更を決断した理由は。
 「2015年に蒸着紙を手がけるベルギー企業、16年にドイツの自動車内装品メーカーや米国の医療機器メーカーと、大型の企業買収を行った。主力のタッチパネル向けタッチセンサーは印刷技術から発展したため、社名の範囲内だと拡大解釈できたが、(新しい事業は)収まりきらないので変更を決めた。NISSHAは、社名の英語表記や企業ブランドに使ってきたため、異論もなかった」

 -17年3月期決算は最終損益が74億円の赤字だった。
 「タッチセンサーがタブレット端末向けで伸びなかった。加えて、次世代パネルの有機ELを使うスマートフォン向けの大型受注を獲得し、三重県と石川県の工場を増強したため、(利益面が)一時的に厳しくなった。収益は今後、急回復していく見込みだ」

 -次の目標は。
 「タッチセンサーは需要の増減が激しいため、事業全体に占める比重は下げたい。今のところ、日写といえばタッチセンサーだが、自動車内装材や医療機器も広めたい。今後、車の自動運転化が進めば、より軽く、デザイン性が高い内装材のニーズも高まる。両事業の拡大に向けて企業買収も積極的に行う」

 -社名変更を機にどんな会社を目指すか。
 「自社の強みは印刷、成膜、積層、成形、断裁の五つの技術だ。加工技術に価値を置く会社として、グローバルに経済活動を展開していく。売上高も17年3月期は1158億円だが、近く1800億円を超える見通しで、今後は2千億円を通過点としてさらに伸ばしたい」

【2017年05月24日掲載】