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京阪ホールディングス社長 加藤好文氏

三条駅にぎわい再び
加藤好文氏
かとう・よしふみ 東北大法学部卒。1975年京阪電気鉄道入社。2005年に取締役、11年に社長兼CEO(最高経営責任者)就任。16年4月の京阪ホールディングス発足から現職。17年6月から京阪電鉄会長。京都市出身。66歳。

 京阪ホールディングスが、京都での投資を活発化させている。2015~17年度の戦略投資枠700億円のうち、宿泊・商業施設の開発や企業買収などで京都に投じた額は約500億円に上る。加藤好文社長に京都でのビジネスの展望を聞いた。

 -近年は京都での大型投資が目立つ。
 「JR京都駅前にホテルを集積でき、四条河原町では生活を提案する新たな複合商業施設を建設中だ。収益力が伸び、投資余力が出てきたことが大きい」

 -三条駅の再開発も計画している。
 「現在は駐車場として使っているが、観光客が京都の文化を体験し、エンターテインメントも楽しめる施設を造るのが理想だ。単なる商業施設ではなく、地下で駅と連結して昼も夜も人が集う場所にする。京都市と協議し、18年度中に計画を固めたい。JR京都駅に一極集中している交通や人の流れを分散させ、かつての三条駅のにぎわいを取り戻す」

 -ホテル開発を加速しているが、京都では競争が過熱気味だ。
 「全体の客室総数は供給過多になる懸念もあるが、われわれは立地をしっかり選んでいる。多様な施設タイプも展開しており、心配はしていない」

 -自動運転技術で運輸は変わるのか。
 「電車の自動運転は技術的には可能だろうが、無人運転にならないと投資に見合わないし、利用者も心理的に受け入れにくいと思う。だが、バスは過疎地の路線維持や運転手不足もあり、非常に早く進むはずだ。グループの京阪バスも前向きに取り組んでいる」

 -京都の魅力向上に必要なことは。
 「京都は観光の財産が多すぎるほどあるが、待ちの姿勢ではいずれ飽きられる。創造が必要で、来春に本格運航する琵琶湖疏水の観光船が好例だろう。バス交通も課題。主な観光スポットだけ循環するバスを走らせるなど顧客目線で工夫できる余地が多い。地元の人が座れないという問題も解決すると思う」

【2017年12月26日掲載】