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たけびし社長 小倉勇氏

海外の新商材を拡大
小倉勇氏
おぐら・いさむ 大阪電気通信大工学部卒。1982年竹菱電機(現たけびし)入社。名古屋支店長、企画部長を経験し、2012年に取締役経営戦略室長に就任。17年6月から現職。東近江市出身。58歳。

 産業機器を主力商品に扱う中堅商社、たけびしのトップが5年ぶりに交代し、小倉勇社長が6月に就任した。過去には筆頭株主の三菱電機から社長を迎えることも多かったが、前任の藤原裕之会長から2代連続で「生え抜き社長」となった。2020年度の売上高を16年度実績から約3割増の900億円に引き上げるのが目標だ。具体的な成長戦略を聞いた。

 -トップとしての抱負は。
 「営業現場に29年間身を置き、経営戦略の立案にも6年間携わった。その両方の経験を経営に生かす。京都で育った企業のブランド価値を高め、人材育成にも力を入れる。全ての社員が自らの信念や提案をはっきり語れる企業にしたい」

 -重点的に取り組むことは。
 「『モダン焼き営業』を推進する。名前の通り現代風という意味で、海外の新しい商材を増やすことを指す。モダン焼きにはそばが入っていて、具材をつなぐ役割もある。当社の仕入れ先は約1150社。現在取り扱う機器に新たな製品を加え、一つ一つをつないだシステムとして販売を広げていきたい」

 -企業の設備投資の動向は。
 「年内は工場自動化(FA)機器や半導体の需要が底堅い。前期に大きく伸びた放射線治療器や診断装置の需要はいったん落ち着くが、医療機器は今後の事業の軸になる。検査時に患者にかかる身体的負担が少ない欧州メーカーの製品販売を強化していく」

 -20年度の業績目標で売上高900億円を打ち出した。
 「ここ数年は利益率向上を経営の主眼としてきたが、今後はボリュームアップを狙う。海外の商材開拓に注力し、仕入れ先を1500社に拡大したい。需要が伸びる産業用ロボットや電子棚札などの新規商材をシステムとして提案していく」

 -働き方改革にはどう取り組むか。
 「一定の残業時間に達すると機械が自動で警告し、改善を促す仕組みにしている。各職場の工夫やIT投資で生産性を高めたい。総合職女性社員も近年増えており、活躍できる環境を整えたい」

【2017年07月19日掲載】