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日本生命保険社長 筒井義信氏

ニーズ把握、商品強化
筒井義信氏
つつい・よしのぶ 京都大経済学部卒。1977年4月、日本生命保険入社。長岡支社長や総合企画部長、取締役常務執行役員、代表取締役専務執行役員などを経て、2011年4月から現職。神戸市出身。63歳。

 日銀がマイナス金利政策を決定して1年がすぎた。将来の保険金支払いに備え、保険料を国債などで運用している生命保険各社にとっては厳しい経営環境が続いている。日本生命保険の筒井義信社長は、少子高齢化など社会課題に対応した保険商品力の強化が成長の鍵を握ると強調する。

 -最近の経営環境をどうみているか。
 「マイナス金利政策に加え、トランプ米大統領の一言で動く為替相場など、過去に例を見ない環境変化に直面している。多彩な保険商品を成立させる資産運用が難しいのが現状だ。外債での運用や新興国への投融資など、投資の幅を広げて運用利回りの向上を図るとともに、ニーズを的確にとらえた商品提供が重要になっている」

 -人口減で国内市場は縮小が見込まれる。
 「超長期的にみればそうだろうが、国内市場は活性化している。かつて生保は死亡保険が主体だったが、いまや介護、医療、年金など多岐にわたっている。まだまだ伸びしろがあるとみている」

 -戦略ポイントは。
 「少子高齢化時代に合わせ、昨春、長生きするほど大きな年金が受け取れるシニア層向け商品を発売した。全国で3万2千件、京都では1千件、滋賀も300件の契約をいただいた。昨秋には、出産と特定不妊治療を保障する業界初の女性向け保険の提供も始めた。現在、全国で3千件ほどの加入だが、いずれも好調な出足だ」

 「他業種との提携も強めている。ニトリやNTTドコモの販売店で当社保険商品を取り扱う試みだ。家具や携帯電話を買い求めるお客様は店舗滞留時間が長い。若い世代に保険に触れてもらう機会にもなっている」

 -昨秋、滋賀県と包括連携協定を結んだ。
 「滋賀は創業者の出身地で、創業の地とも言える。がん検診の告知やスポーツ教室の開催などで県民の健康増進に協力したい。現在は計7県と同様の協定を結んでいるが、さらに広げ、地域社会の活性化に貢献する」

【2017年02月14日掲載】