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熱闘!! 甲子園「生対決」
売り子が酒だるをイメージしたサーバーを担いで販売する「日本盛」の生原酒(兵庫県西宮市の甲子園球場)=撮影・風斗雅博
売り子が酒だるをイメージしたサーバーを担いで販売する「日本盛」の生原酒(兵庫県西宮市の甲子園球場)
 7月下旬、甲子園球場であったプロ野球の阪神―DeNA戦。売り子の女性たちが観客席をせわしく行き来した。小さな背中で酒だる風のサーバータンクが揺れる。1人が歓声に負けじと声を張り上げた。「生原酒」いかがですか―。

 清酒大手の日本盛(兵庫県西宮市)が4月、「野球観戦には生ビール」の牙城に挑んだ。観客席での生原酒販売は創業128年の老舗も未踏の領域だった。

 同社幹部は当初、「ビジターの気概で灘の酒をアピールしたい」と不安ものぞかせたが、年5千リットルの販売目標は今のペースだと、1万リットル前後で着地する見通しという。

 搾りたてならではのフレッシュな口当たり。無ろ過で提供する生原酒は、生ビールとも異なる独特の爽快さで観戦客を捉えた。赤ら顔のファンのもとへ青の法被が駆け寄る。ビールと日本酒の「生対決」に、業界関係者が熱い視線を注ぐ。

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 日本酒離れが叫ばれ続ける。出荷量はピークだった1970年代の3分の1にとどまる。しかし、ここに来て変化の兆しが出てきた。京都新聞と神戸新聞の記者が、真夏の伏見と灘五郷でクールな動きを追った。

【2017年08月11日掲載】