京都新聞TOP > 経済特集アーカイブ > しがBiz
インデックス

信楽焼と朝宮茶、PRへタッグ

行事相乗り、ツアー企画も
2月24日、信楽焼の窯元を訪れ、観光振興に向けた課題などを記すワークショップ参加者ら(甲賀市信楽町長野)
2月24日、信楽焼の窯元を訪れ、観光振興に向けた課題などを記すワークショップ参加者ら(甲賀市信楽町長野)
「幸せ応援コンサート」で朝宮茶を販売する「しがらきマルシェ」のグループのメンバー(4月23日、甲賀市信楽町勅旨・澤善幸せ創造館)=同館提供
「幸せ応援コンサート」で朝宮茶を販売する「しがらきマルシェ」のグループのメンバー(4月23日、甲賀市信楽町勅旨・澤善幸せ創造館)=同館提供

 日本六古窯の一つとして本年度の日本遺産に認定された信楽焼や、日本五大銘茶に挙げられる朝宮茶など、甲賀市信楽町の観光資源をもっと効果的にPRしようと、作陶家や茶農家らが連携を強めている。甲賀市商工会信楽支所が今年1~2月に実施したワークショップで交流を深め、地域イベントへの「相乗り」も盛んになっている。

 「古い建物の活用は魅力的」「道も駐車場も狭く入りづらい」-。2月24日、窯元が集まる信楽町長野で開かれたワークショップで、参加者が意見を出し合った。市商工会が2015年度から3カ年事業で取り組む「甲賀流『おもてなしの術』プロジェクト」の一環で、信楽の魅力を組み合わせた観光ツアーの企画を目指している。

 参加したのは、長野の作陶家らでつくる「信楽窯元散策路のWA」、朝宮の女性や茶農家らの「お茶芽Dream朝宮」、陶器販売などを行う「澤善幸せ創造館」(同町勅旨)を中心とした「勅旨焼」作家らの3グループ。互いの地域を訪問し、観光地としての長所と課題を探ってきた。

 「信楽は工業や工芸、農業の町で、情報発信が下手。観光地間の競争が激しくなるなか、このままではじり貧になる」と市商工会信楽支所の玉置宏至さん(49)は話す。ワークショップでは作家を紹介するパンフレットや統一ロゴを作る提案もあり、意見を踏まえた観光ツアーを9月ごろから実施したいという。

 「ワークショップがきっかけになり、連携の動きが一層広がってきた」と、「澤善幸せ創造館」の澤寛子さん(62)は手応えを話す。毎年春秋に同館が開催する「幸せ応援コンサート」には、地域のイベントで手作り市を開く農家や飲食店などのグループ「しがらきマルシェ」が15年秋から参加していたが、今春のコンサートではさらに、長野の窯元「みのる窯」がぐい呑(の)み作り体験の出店を設け、お茶芽Dream朝宮は抹茶アート教室を開いた。

 澤さんは「この流れを止めてはいけない。私たちが先導して地域をつなげていきたい」と意気込む。

【2017年05月21日掲載】