The Kyoto Shimbun

中古リフォーム先駆け

ハウスドゥ京都市中京区烏丸通御池下ル

 京都市西京区の桂坂地区で売り出し中の一戸建て住宅。5LDKで、広々としたフローリングのリビングやモダンなシステムキッチン、1坪以上ある白いタイル張りの浴室はどれも真新しいが、実は中古住宅だ。

 「築二十年ですが、リフォームすれば内装は新築と変わりません」。ハウスドゥの桂店の藤井正和店長は説明する。

 中古住宅を買い取り、リフォームして販売する中古住宅再生販売事業を手掛ける不動産会社として、注目を集める同社は、勤めていた不動産会社が倒産したのをきっかけに、安藤正弘社長が創業した。一般消費者向けに一戸建て住宅や土地の売買を仲介する売買仲介業が主体。創業当時はバブル崩壊後で、不動産業界は不況と言われたが、「むしろ不動産の価格が下がって買いやすくなり、お客がどんどん来てくれた」という。

 不動産仲介を手掛ける中で、客が中古住宅を購入後にリフォームする場合が多いのに気付いた。「リフォームの時代が来る」と確信し、1998年に自社でリフォーム会社アップリフォームジャパンを設立。中古住宅を仲介する際に、家族構成や生活スタイルに合わせてリフォームを提案し、購入してもらう営業スタイルを作り上げた。

 さらに2002年、中古住宅再生販売事業に本格的に乗り出した。仲介事業と違って在庫を抱えることになるが、自社で買い取る分、自由な裁量でリフォームができ、利益が確保しやすい。一方で、消費者も新築住宅と同じ感覚で購入や引っ越しできることからニーズも高く、現在は売上高の約6割を占める。

 


中古住宅の売買仲介などを手がけるハウスドゥの向日本店(向日市寺戸町)
 同社が中古住宅にこだわるのは、今後の住宅事情の変化を見越しているためだ。日本の住宅市場ではこれまで新築住宅が主流で、中古住宅の流通量は新築住宅の10分の1程度だった。今後は、少子高齢化で新築が減り、逆に中古住宅は2015年には現在の倍の約30万戸の流通量になるといわれている。

 安藤社長は「資源の高騰で、新築住宅はますます高値になるのでは。環境面でも、築30年程度で取り壊すのではなく、長く住み続けることが求められる」と話す。

 そのためにも、事業を通じて良好な中古住宅を増やし、市場を確立したいと考える。さらに、安藤社長が目指すのが業界の改革だ。フランチャイズ事業を始めたのも、自社で培ったサービスのノウハウを広めるためだ。始めてわずか二年だが、加盟店はすでに100店以上にのぼる。

 「顧客との約束時間を守らない、売りたい物件しか紹介しないなど、不動産業者に対する悪いイメージを一掃し、質の高いサービスで業界のスタンダードをつくりたい」。安藤社長の言葉には固い意志がうかがえる。

[京都新聞 2008年3月9日掲載]

毎月第2日曜日に掲載します。

≪メモ≫ハウスドゥ
1984年設立の不動産会社を継承して、91年に安藤正弘社長が25歳で起業し、不動産仲介業を始めた。資本金は2億1800万円。従業員は103人。2月末現在のフランチャイズ店は全国105店。2007年12月期の連結売上高は約46億6100万円。

ハウスドゥが買い取り新築同様にリフォームして販売している築20年の住宅(京都市西京区)

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