読者写真コンテスト「大好き!!京滋の風景」第37回結果

 今回の応募は、先月中旬の大雪の日を境に点数がぐんと伸びました。見慣れた風景をドラマチックに一変させ、万人の心を動かす自然の力はやはり偉大です。

 最優秀賞に輝いた樋口さんの「雪と光跡」は、夜の雪景色を狙い、静寂の世界をモノトーン調で表現した発想が素晴らしいです。ひと目で京都とわかる場所を選んだことも大きなポイントでした。優秀賞の「冬の枯蓮」も完璧な出来栄えです。作者の宇野さんの造形センスがさえた一枚です。松好さんの「火焔(かえん)の供養」は、迫力を出すために炎越しに熱気でゆらぐ光の効果を計算に入れた心憎い演出が光ります。

 佳作では、カンザキハナナに降り積もる雪が色のコントラストを描き出した、澤田さんの「雪化粧」が秀逸でした。田畑さんの「寒中をゆく」は、吹き付ける雪のなか、さおをさばく船頭がよいリズム感となっています。田中さんの「大晦日(みそか)の特等席」は、撞木(しゅもく)の綱の曲線が面白い効果をあげています。昨秋の作品になりますが、小田さんの「纏(まと)う」は、鐘楼をバックに選び紅葉の赤色を際立たせた手腕が見事です。

 二十四節気の「立春」も過ぎました。次回の選考では、春の息吹に満ちたたくさんの写真に出会えることを楽しみにしています。(写真部長代理 奥村清人)

 

最優秀賞「雪と光跡」(京都市南区) 樋口啄也

デジカメ、35ミリ、F20、30秒、ISO100
【評】 銀世界に包まれた世界遺産の東寺周辺。長時間露光をかけて夜の雪景色を浮かび上がらせました。画面左奥にかすむ東寺のシルエットが、モノトーンの美しさを際立たせています。
 

優秀賞(アルファロメオ京都賞)「冬の枯蓮」(長浜市湖北町) 宇野秀雄

デジカメ、16〜300ミリ、F13、500分の1秒、ISO1600
【評】 夕日に映し出された幾何学模様を、見事な審美眼で切り取りました。単調に陥りがちな画面に、浅瀬を歩く鳥が良いアクセントとなりました。
 

優秀賞(トーカイ賞)「火焔の供養」(東近江市・太郎坊宮) 松好良和

デジカメ、70〜300ミリ、F8、1000分の1秒、ISO320
【評】 護摩木をたく修験者がまるでモザイク画のようです。炎の手前から撮影して効果を狙った作者のテクニックが光ります。護摩木を投げ入れるタイミングもばっちりでした。
 

以下佳作

「雪化粧」(守山市)澤田攻一

 

「寒中をゆく」(右京区・渡月橋上流)田畑智子

 

「陽射し」(京丹後市)木下守

 

「ひと休み」(右京区)河野厚子

 

「乱舞ユリカモメ」(大津市・大津港)奥中紀一

 

「大晦日の特等席」(東山区・知恩院)田中雅之

 

「なかよし」(伏見区・伏見稲荷大社)川口喜美惠

 

「おじいちゃん、だ〜い好き」(下京区・西本願寺)井上弘一

 

「ぬくもり」(京都府宇治田原町・猿丸神社)塩見芳隆

 

「纏う」(東近江市)小田幸司

Copyright(C) 2017 The Kyoto Shimbun Co.,Ltd.
<<読者写真コンテスト一覧へ