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医療的ケア児急増、制度追いつかず 支える仕組み必要

 出生時の病気や障害でかつては亡くなっていた新生児が、医療技術の進歩によって救われるケースが広がったことで、医療的ケア児が増えている。だが、障害者福祉制度は実態に追いついていない。必要なケアがあれば、外で活動できたり自宅で暮らせたりできる子どもらが不自由を強いられている。

 重度の心身障害がある子どもは、デイサービスなどの障害福祉サービスを受けられる。だが、医療的ケアに特化したサービスは事業所への報酬が少ない上、看護師が配置されておらずリスクが高いとして、受け入れを拒否する事業所が多い。

 保育園や幼稚園、学校の受け入れ体制も不十分だ。2016年度に保育園に入った医療的ケア児は全国で337人(滋賀18人、京都10人)しかいない。小中学校だけでなく、特別支援学校でも保護者の付き添いを求めるケースは多い。いずれも看護師ら医療的ケアに可能な人員の配置が進んでいないことが要因だ。

 医療的ケア児の生活を支える訪問看護の供給不足も課題だ。

 医療的ケア児を看護している京都市伏見区の訪問看護ステーション「あおぞら京都」の松井裕美子所長は、「お年寄りと比べ、子どもは体調が急変しやすく、ケアにも時間がかかる」と説明する。高齢者と比べて看護師1人が担当できる利用者数が少ないため、収益は減る。医療的ケア児を引き受ける訪問看護ステーションは限られ、あおぞら京都の場合、往復2時間かけて遠方まで訪問することも珍しくないという。

 国は16年に児童福祉法と障害者総合支援法を改正し、医療・福祉分野と連携して医療的ケア児を支援する努力義務を自治体に課した。さらに厚生労働省は18年度から、医療的ケア児に特化して訪問看護や障害福祉サービスの報酬を加算する方針を示している。

 こうした動きを踏まえ、自治体や関係機関は、制度のはざまで苦しんでいる医療的ケア児と家族を支える仕組みづくりを進めるのが急務だ。

【 2018年01月14日 15時54分 】

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